11月に入ると、10月分の電気代の請求が届く。毎年のことだが、今年は少し事情が違う。報道によると、国の電気・ガス料金の支援が9月使用分で終わり、10月使用分から値引きがなくなった。さらに11月1日には送配電の利用料である「託送料金」の改定が控えている。値上がりの理由が、時期をずらして2つ重なっている形だ。
2つの値上がりは、別々の話
報道では、大手電力10社は9月29日、10月使用分(11月請求分)の標準家庭向け料金を全社で値上げすると発表し、都市ガス大手も同様に値上げするとされた。理由は、夏のあいだ料金から引かれていた支援が終わったことだ。これは「元の料金に戻った」という意味で、燃料の値段そのものが急に上がったわけではない。
一方、11月1日の託送料金の改定は、電気を各家庭に届ける送配電網の利用料が見直されるもので、報道によれば北陸電力管内を除く地域が対象とされる。こちらは11月使用分から料金に響いてくる。つまり、11月に届く請求は「支援の終了」の影響、12月以降の請求には「託送料金の改定」の影響が加わる、という順序になる。
電気・ガス料金の支援は2026年9月使用分で終了し、10月使用分から値引きがなくなった。大手電力10社は9月29日に10月使用分の標準家庭向け料金を公表し、全社が値上がり。11月1日には託送料金の改定がある。上げ幅の金額は媒体によって数字が異なるため、本記事では掲載しない。(記事の要点を編集部で要約)
出典:Selectra「【2026年10月】電気・ガス補助金が終了」、東京報道新聞「10月使用分の電気・ガス料金が全社で一斉値上げへ」(いずれも2026年10月時点)
なお、上げ幅の金額は、検索で確認できた媒体のあいだで数字が一致しなかった。家庭ごとに使用量も契約も違うため、この記事では金額を示さない。正確な額は、自分の契約している電力会社の公式発表と、請求書の明細で確かめてほしい。
TONEの視点:請求書の数字を「分けて」読む
電気代の話題は「また上がる」の一言で終わりやすい。だが原因が別々なら、対応も別々になる。ここからは調査ではなく、編集部の見立てだ。
支援の終了による上がり方は、どの家庭にも「使った量に比例して」かかる。使う量が多い家ほど影響が大きいので、減らす工夫が効く部分だ。託送料金の改定は、基本的には自分の努力で避けにくい部分になる。この2つを同じ「値上がり」として一括りにすると、減らせる分と減らせない分の区別がつかなくなる。
冬は暖房で使用量が増える季節だ。値上がりのニュースを見るたびに不安になるより、「減らせる分」だけに手を付けると決めるほうが、気持ちの面でも楽だと思う。たとえば、使用量の多い時間帯を知る、設定温度を1℃見直す、着る服を1枚足してから暖房を入れる、といった小さな工夫だ。それぞれの効果は家庭によって違うので、効いたかどうかは翌月の請求書で確かめたい。
明日から使える一手
今月届く請求書で、「使用量(kWh)」の欄を前の月、できれば前の年の同じ月と並べて見てほしい。金額が上がっていても、使用量が同じなら、上がったのは単価の側だ。使用量が増えていれば、自分で動かせる部分が見つかる。金額ではなく使用量から見ると、値上がりの話が、自分の家の話として読める。