2027年用の年賀はがきの、当初発行枚数が決まった。日本郵便が8月31日に発表した数字は約5億5600万枚で、前年より25.7%少ない。減るのは16年連続だ。販売は11月2日に始まる。
ピークの2割以下まで減っている
報道によると、年賀はがきの発行枚数のピークは2004年用の約44.5億枚だった。今回の5億5600万枚は、その2割に届かない。計算すると、およそ8分の1だ。1年の減り方も大きく、前年用の約7億5000万枚から、1年で2億枚近く減る。NHKは5億5500万枚余りと伝えており、端数の書き方は媒体によって少し違う。
日本郵便は2026年8月31日、2027年用年賀はがきの当初発行枚数を前年比25.7%減の約5億5600万枚と発表した。減少は16年連続。販売開始は11月2日で、販売期間を1月15日まで延ばす。1月1日に届く差し出しの目安は、昨年の12月25日から12月27日に繰り下げる。報道では、SNSの普及などによる需要の落ち込みが背景とされている。(各社の報道を編集部で要約)
出典:熊本日日新聞(共同通信配信)「年賀はがき、16年連続発行数減 27年、利用促進策も」/NHK(2026年8月31日)/日本郵便
日本郵便の動きを見ると、減ることを前提に、使う側の都合に合わせようとしている。販売を1月15日まで延ばすのも、元日に届く差し出しの目安を12月27日に遅らせるのも、「年末にはまだ間に合わないが、出したい」人のための変更だ。出す枚数が減るなら、出す日の幅を広げて、取りこぼしを減らす。そういう考え方に見える。
ただし、枚数が減ることは、年賀状が不要になったことを意味しない。報道が伝えているのは、発行する枚数の数字だ。1枚ごとにかかる料金は、2024年10月からはがきが85円になっている。1枚の重さが増えたぶん、「誰に出すか」を以前より選ぶようになった、と考えるのが自然だろう。この点は、編集部が裏づけを取れていない推測だ。
TONEの視点:「減る」は「選ぶ」に近い
年賀状は、出さない人が増えて減った面と、出す人が相手を絞って減った面がある。後者は、連絡手段が増えた今、むしろ自然な変化だ。LINEやSNSでは、年に一度のあいさつを、わざわざ紙で届ける理由が薄くなった。それでも紙で出すなら、そこには「この人には紙で渡したい」という理由が残る。
使えるのは、数字ではなく、順番だ。出すかどうか迷ったら、まず「去年、自分に届いた人」を書き出す。次に、「今年も連絡を取る予定がある人」に印をつける。両方に当てはまる人から、返事のつもりで出す。一方通行の形式的な年賀状を減らして、会話の続きになる年賀状だけを残す。
手元の作業は、3つで足りる。①11月2日の発売までに、出す人のリストを10人以内で書く。②1人ずつ、手書きで一言だけ添える内容を決める。③12月27日に間に合う日までに、投函する日をカレンダーに入れる。枚数が少ないほど、1枚にかけられる手間は増える。年賀状は、減ったぶんだけ、1枚の意味が重くなる。
※本記事は2026年10月26日時点の報道に基づく。発行枚数や販売日程は、日本郵便の発表で最新の情報を確認できる。