10月24日の夜、横浜スタジアムで日本シリーズが開幕した。ソフトバンクがDeNAに延長11回の末、3対1で先勝した。試合時間は4時間19分。1点を取るのに、これだけ時間がかかった試合だった。
3つの1点は、取り方がすべて違った
報道によると、試合が動いたのは7回だ。ソフトバンクの庄子雄大が二ゴロを打ち、その間に先制点が入った。ヒットでなく、アウトの間に入った1点だ。DeNAは8回、牧秀悟の同点ソロ本塁打で追いついた。走者がいなくても、一振りで同点にできる形だ。そして延長11回、庄子が勝ち越しの適時二塁打を放った。ヒットで走者を返す、いちばん分かりやすい形だ。
日本シリーズ第1戦(10月24日・横浜)は、ソフトバンクが延長11回の末にDeNAを3対1で下した。7回に庄子雄大の二ゴロの間に先制、8回にDeNAの牧秀悟が同点ソロ、11回に庄子が決勝の適時二塁打。ソフトバンク先発の上沢直之は7回無失点。DeNAは7番手の投手が決勝打を許し、ポストシーズン7戦目で初黒星と報じられている。(各社の報道を編集部で要約)
出典:NHK「日本シリーズ ソフトバンクが延長でDeNAに競り勝ち先勝」(2026年10月24日)/ベースボールチャンネル(Yahoo!ニュース配信)「ソフトバンク、延長11回の大激闘を制しDeNAに先勝」(2026年10月24日)
先発の上沢が7回を無失点に抑え、DeNAも10回まで1点に抑えた。投手が点を与えない試合では、得点の入り方がそのまま勝敗を分ける。この日は、アウトの間の1点、一発の1点、ヒットの1点と、取り方が3つに分かれた。先制した形と、決めた形が違うという点は、覚えておきたい。
DeNAは延長11回に、7番手の投手を送った。つまり、7人の投手をつないだ試合だ。投手を替えるたびに、打者との相性や球種が変わる。得点が入りにくい試合ほど、継投の判断1つひとつが重くなる。決勝打を許した投手だけを責める見方は、この試合の中身を半分しか見ていない。7人目に回ってくるまでに、すでに6人が試合をつないでいた。
TONEの視点:「どのアウトが、点に変わるか」を見る
短期決戦では、強いチームが勝つとは限らない。長いシーズンの強さは平均で測れるが、数試合の勝負では、その1試合のどこで1点が動いたかが結果を決める。TONEでは10月16日のCSファイナルの記事でも、この「測る時計の違い」を書いた。
今回の先制点は、二ゴロの間だった。走者が三塁にいるとき、内野ゴロは「アウト1つ」であると同時に「得点」にもなり得る。守る側は、前に出て本塁で刺すか、下がってアウトを確実に取るかを選ぶ。どちらを選んでも、何かを捨てている。テレビの画面は打者とボールを追うが、見どころは走者が三塁にいる場面の、内野手の立ち位置にもある。
次の試合を観るときは、点が入った場面だけでなく、点が入らなかった場面にも目を向けたい。走者が三塁にいるとき、内野は前か、後ろか。打者はどんな打球を打とうとしているか。それが分かると、1点の取られ方を、あとから説明できるようになる。4時間19分は長いが、1つひとつのアウトに意味があった時間だった。
見るポイントを3つに絞ると、次のようになる。①走者が三塁にいるとき、内野は前か後ろか。②同点や勝ち越しの場面で、投手はいつ替わるか。③点が入った打席の1つ前のアウトは、何だったか。どれも、試合を最初から見ていなくても、点が動いた場面だけで確かめられる。シリーズはまだ始まったばかりだ。1試合ごとに、「1点の取り方」を書き留めておくと、最終戦の頃には、自分なりのシリーズの地図ができている。
※本記事は2026年10月25日時点の報道に基づく。シリーズの結果はNPB公式サイトで確認できる。