10月27日の夜、日本シリーズ第3戦が福岡で行われる。テレビの前の人数とは別に、今年のプロ野球には、もう一つ数えられた数字がある。球場に足を運んだ人の数だ。

日本シリーズに注目が集まる時期は、勝敗や選手の数字ばかりが話題になる。だがシーズン全体を数えると、野球は「見る」競技であると同時に、「行く」場所でもあった。

2,717万7,247人、1試合平均3万1,675人

NPBによると、2026年のセ・パ公式戦の入場者数は2,717万7,247人で、3年連続で過去最多を更新した。試合数は858試合、両リーグ合計の1試合平均は3万1,675人だった。リーグ別では、セ・リーグが1試合平均3万4,088人、パ・リーグが2万9,262人。球団別で平均がもっとも多かったのは、セが阪神の4万1,644人、パがソフトバンクの3万9,047人だ。

2026年のセ・パ公式戦の入場者数は27,177,247人で、3年連続で過去最多を更新した。1試合平均は31,675人。(記事の要点を編集部で要約)
出典:NPB「セ・パ公式戦全日程終了 入場者数は3年連続で過去最多を更新」(2026年10月9日)
セ・リーグの1試合平均は34,088人、パ・リーグは29,262人。球団別の1試合平均はセが阪神、パがソフトバンクで最多だった。(記事の要点を編集部で要約)
出典:NPB「2026年 セ・パ公式戦 入場者数」

合計の数字は大きいが、1試合に直すと見え方が変わる。858試合を、およそ3万2,000人ずつが埋めた計算になる。大きな総数は、一つひとつの試合に集まった人の積み重ねだ。

TONEの視点:増えたのは「勝ち」でなく「行く理由」

球場の人数は、勝ち数と一直線には結びつかない。報道では、中日が主催71試合で253万3,782人を集め、球団として過去最多になったと伝えられている。1試合に直すと約3万5,700人になる。順位表の位置と、客席の埋まり方は、別々に動くことがあるということだ。

2026年のプロ野球の観客動員は史上最多を更新。セは阪神、パはソフトバンクが最多だった。(記事の要点を編集部で要約)
出典:SANSPO「2026年プロ野球両リーグの観客動員は2717万7247人で史上最多を更新」

では、人は何に足を運んでいるのか。ここから先は報道の数字だけでは言い切れないので、TONEの見立てとして書く。試合の結果が分かる前から、球場に行くこと自体が目的になる人が増えているのではないか。席で食べる、仲間と並んで座る、応援の声を同じ場所で出す。結果は選べないが、その日の過ごし方は選べる。人が評価の数字から離れ、体験そのものにお金を使う流れは、ほかの記事でも何度か見てきたものだ。

もう一つ、数字の読み方として、パ・リーグの2万9,262人はセ・リーグの3万4,088人より少ない。しかし球団単位で見ると、ソフトバンクの3万9,047人はセの平均を上回っている。リーグ全体の平均だけを見ると、この球団の集客力は見えなくなる。「何で割るか」で、強さの見え方は変わる。

3年連続という言い方にも、注意がいる。毎年「過去最多」と聞くと、増え続けることが当たり前に思えてくる。しかし、客席の数には上限がある。人数が伸びるほど、球場ごとの混み具合や席の取りやすさに差が出る。人が増えたというニュースは、行きやすさがその分だけ変わったという話でもある。

来季の最初の1試合を、先に決めておく

日本シリーズが終わると、次の試合は来年の春まで来ない。そのあいだに決めておけることがある。自分がよく見るチームの本拠地について、1試合平均の人数を調べておくのだ。人数が多い球場なら、早めの座席選びが役に立つ。少なめの球場なら、当日でも席を選びやすい可能性がある。

あわせて、行く日を「勝ちそうな日」ではなく、「自分の予定が空いている日」で決めてみてほしい。結果を待たずに行く日を決められれば、観戦は結果に左右されない、自分の予定になる。