10月19日から、全国11の駅ナカ店舗で、ユニクロが店ごと「ヒートテック仕様」になっている。専門メディアのdime.jpがそう伝えている。冬の入り口に毎年やってくるヒートテックだが、今年の発表で目を引いたのは性能の数字ではない。色の名前だ。レモン、ベビーピンク、ミントグリーン、プラム。人に見せない服の話なのに、ずいぶん明るい。

10月5日の発表で、何が増えたのか

ユニクロの公式プレスリリース(2026年10月5日付)によると、「極暖ヒートテックカシミヤブレンド」に新色が加わった。ウィメンズのタートルネックとクルーネックには、レモン、ベビーピンク、ミントグリーン、プラムなどの色が入る。カシミヤの配合率はタートルネックとクルーネックが9%、レギンスとタイツが6%と示されている。あわせて、ウィメンズのレギンスとメンズのタイツが新しく登場した。新しいCMは同日に放映が始まり、10月中旬からはヒートテックのラッピングサービスも始まる予定だという。

ユニクロの公式プレスリリース(2026年10月5日)で、極暖ヒートテックカシミヤブレンドの新色、カシミヤの配合率、レギンス・タイツの新製品、CMとラッピングの開始時期が案内されている。駅ナカ店舗の特別仕様は、dime.jpが2026年10月19日から全国11店舗と報じている。(内容の要点を編集部で要約)
出典:ユニクロ プレスリリース「極暖ヒートテックカシミヤブレンドに新色登場」(2026年10月5日)、DIME「ヒートテック特別ラッピング店舗」関連記事

ここまでは事実の整理だ。対象店舗の一覧や、ラッピングの細かい内容は、確認できた範囲では公開情報から読み取れなかった。気になる人は、公式サイトか近くの店舗で確かめてほしい。

見えない服に、色をつける意味

ヒートテックは、ふつう外からは見えない。シャツやニットの下に着るものだ。それなのに色を増やす理由を、公式は語っていない。だからここから先は、TONEの見立てになる。

手がかりは、ほかの記事にある。10月17日に取り上げた調査では、秋服の購入量が5年前より「減った」と答えた人が50.2%いて、季節感の主役が気温から色と素材へ移りつつあった。10月18日のユニクロ9月売上では、客数は0.5%減だったのに客単価は11.3%上がっていた。服を買う回数が増えにくい中で、一着の中身で選ばせる方向に力がかかっている。カシミヤ混という素材の話も、色の話も、その延長に見える。

もう一つ考えられるのは、「見えない」はずのインナーが、実は見えるということだ。タートルネックは襟元が、クルーネックは首元がのぞく。袖をまくれば手首にも出る。レモンの黄色やミントの緑が、ニットの襟から少し見えるだけで、全身の印象は変わる。機能で選ばれてきたインナーが、色で選ぶ服にも入ってきた。それが今年の新色の意味ではないか。断定はできないが、そう読むと、秋の「色で選ぶ」とつながる。

TONEの視点:機能の服を、見せる服として買う

ヒートテックは長く、「暖かいかどうか」で語られてきた。保温という機能は、買う理由としてはっきりしている。その分、色や形で迷う必要がなく、黒かグレーか白を一枚ずつ、という買い方が多かったはずだ。そこへ選ぶ楽しみを足すと、同じ一枚でも買う理由が増える。

注意したいのは、色が増えたから暖かくなるわけではないことだ。新色が出たことと、着る人の満足は別の話で、買うかどうかは一人ひとりが決めることになる。カシミヤの配合率も、あくまで素材の一部の数字だ。数字と色の両方を見たうえで、自分の冬に必要か考えたい。

明日から使える一手

手持ちのタートルネックやニットを一枚選び、鏡の前で襟元だけを見てほしい。そこに何色が見えているか。見えている色が白か黒ばかりなら、インナーの色を一枚変えるだけで、買い足さなくても印象は動く。新色を買うかどうかは、そのあとで決めればいい。