スーパーの野菜売り場で、レタスやキャベツの値札を見て、手に取らずに通り過ぎた人は多いはずだ。10月は9月の長雨と日照不足の影響が残り、葉物野菜の値段が平年を大きく上回っている。ただ、「野菜が全部高い」のかというと、報じられている内容を見る限り、そうとは言い切れない。

農水省の調査が示した、葉物の高さ

日本経済新聞によると、農林水産省が10月13〜14日時点で行った小売価格調査では、ハクサイが1キログラム524円で平年より8割高、キャベツが376円で9割高、レタスは平年の2倍を超えた。調査は全国の店舗が対象で、特売価格は含まれないと報じられている。一週間ほど前の調査(10月5〜7日)では、レタスが1,143円で平年の2倍、ハクサイが501円で7割高、キャベツが310円で6割高だった。1週間で、キャベツとハクサイはさらに上がったことになる。

農林水産省の小売価格調査で、ハクサイ・キャベツは平年より8〜9割高、レタスは2倍を超えた。9月の長雨や日照不足による生育の遅れが背景にある。(記事の要点を編集部で要約)
出典:日本経済新聞「キャベツ・ハクサイ8〜9割高、レタスは2倍 農水省小売価格調査」(2026年10月20日)

理由は、産地の天候だ。報道では、9月の長雨と日照不足でハクサイの主産地である長野県などの生育が遅れ、出荷が減ったと伝えられている。産地が切り替わる時期と重なったことも、値段の動きを大きくしたとみられている。

いつまで続くのか、まだ分からない

気象情報会社のウェザーニューズは、10月は下旬にかけて価格が下がる見込みだとしながら、月全体では高い水準が続く可能性があると予測している。一方、読売テレビの報道(Yahoo!ニュース配信)では、台風の影響で12月中旬まで高値が続く恐れがあるとも伝えられた。見通しは情報源によって幅があり、「来週には元に戻る」とも「年末まで続く」とも、現時点では言えない。

10月は産地の切り替わりで下旬にかけて価格が下がる見込みだが、10月の平均では高い水準が続く可能性がある。(予測の要点を編集部で要約)
出典:ウェザーニュース「レタス・白菜の高値はいつまで? 10月の価格を気象データから予測」(2026年10月)
長雨と日照不足で葉物野菜が高騰し、大阪市内のスーパーではキャベツが1玉734円。台風の影響で12月中旬まで高値が続く恐れも。(記事の要点を編集部で要約)
出典:読売テレビ「白菜が通常の2倍3倍…長雨と日照不足で葉物野菜が高騰」(Yahoo!ニュース配信、2026年10月)

TONEの視点:「高い野菜」を、役割で分けて見る

値上がりの記事は、見出しに「高騰」と書くと、野菜全部が高いような印象になる。ところが一部の報道や小売向けの解説では、玉ねぎやにんじんなどの根菜は平年を下回る、あるいは平年並みだとも伝えられている。つまり今起きているのは、葉物と根菜の「二極化」と読める。ただし、これは複数の二次情報に基づく見方であり、農水省の全品目の数字までは確認できていない。

ここで大事なのは、野菜に求めている役割が何かだ。生で食べるサラダの量、汁物のかさ、炒め物の色。同じ「野菜」でも、台所で担っている役割は違う。レタスやキャベツが高いとき、その役割を全部別の葉物で埋めようとすると、結局また高い物を買うことになる。役割ごとに「いま手頃な物」で置き換えるほうが、無理がない。

今日からできる一手

次の買い物の前に、冷蔵庫と一週間の献立を見て、野菜の使い道を三つに分けてみてほしい。生で食べる分、煮る・炒める分、汁物に入れる分だ。

生の分だけは今の値段が反映されるので、量を減らすか、食べる回数を一度だけ減らす。煮る・炒める分は、平年より安いとされる根菜や、冷凍・カット済みの物に置き換えられるか売り場で確かめる。汁物は、すでに家にある野菜で足りるかを先に見る。全部を我慢するのではなく、高い物を減らす場所を一か所だけ決めるのが、続けやすい。

価格は日ごとに動く。農林水産省の食品価格動向調査(野菜)は定期的に更新されるので、「高い」と感じたら、数字を一度見てから買う物を決めるといい。